相手の「分身」になれるくらい
丁寧なインプットが、切り拓く道

Director
Ayaka Oyamada / 小山田 彩香
PROJECT

Client

化粧品メーカーB社

Delivered

EC運用、CRM運用、グロース対応、ブランドキャンペーン対応

Summary

数多くのブランドを抱える化粧品メーカーB社とは、一部ブランドサイトの運用から伴走が始まった。その仕事が認められ、複数ブランドのECサイト運用を受注。継続5年目となるいまでは、MA(マーケティング・オートメーション)シナリオ設計やコンテンツ制作、CRM運用、グロースといったデジタルマーケティングも担うようになった。丁寧なコミュニケーションで、クライアントの困りごとを見逃さない姿勢が、案件拡大につながっている。

Team

スキルの幅が広い専任チームで
顧客の声に強く応える

ECサイト運用を手がけるようになってからは、フォーデジット社内にB社専用チームを設置。小山田は現場のディレクションだけでなく、プロジェクト全体のマネジメントも務めるようになった。ここ数年は複数ブランドのグロースハックまで担当をはじめたため、CXプラットフォームを使えるグロースハッカーもアサインしている。

関わる人材…ディレクター、デザイナー、デベロッパー、グロースハッカー

相手よりも相手に詳しくなる
綿密なインプット

B社は、数十種類の多種多様なブランドを擁する化粧品メーカーだ。フォーデジットがはじめてB社の仕事を担当したのは、2つのブランドサイト運用。更新スケジュールがタイトななかで、各ブランドのカラーを汲みつつ、世界観に沿ったサイトを練り上げていった。しかし、最初の提案に戻ってきたのは「私たちのブランドらしくない」という厳しいフィードバック。改善点を考え抜き、小山田がたどりついた策は、地道で綿密なインプットだった。
「私たちが各ブランドの“らしさ”を掴み切れなかったのは、頭に入れている情報が、B社の方々と違うからではないかと考えたんです。それからは、とにかくインプット。各ブランドの新製品はほぼくまなく試し、成分などの情報をまとめたり、百貨店のカウンターに通い詰めて、お客様の動きをチェックしたりしていきました。得たさまざまなデータは一覧化して、ディレクターだけでなくデザイナーやディベロッパーにも共有。チーム全体で同じ認識を持てるよう、知識も底上げしたんです」。
こまやかな勉強を経て、小山田は、B社内で交わされるのと同じレベル感で、商品やブランドについての会話ができるようになる。企業規模の大きなB社だけに、担当者が変わることも少なくない。そのブランドについてあまり知らないメンバーが増えたとき。いまでは、ブランドの哲学やサイト運用の方向性などを、小山田から説明することもあるという。

地道な下準備に
魂が宿る

丁寧な仕事が信頼へとつながり、ほどなくして、B社から新たなECサイト運用の依頼が舞い込んだ。小山田たちはまず、既存サイトの問題点や必要なタスクから洗い出しを始める。
B社のECサイトに必要なのは、正確性とスピードだ。商品スペックや薬事などの細かいチェック項目が多いため、初校の段階からクオリティが求められる。かつ、販売やPRの時期を逃さないよう、スピーディーな対応も欠かせない。「正確な作業をすばやく進めていくために、まずは更新フォーマットをつくりました。製品スペックや訴求すべきポイントといった情報さえもらえれば、デベロッパーだけでも漏らさずデータを入力し、デザインまで進められるようなものです。また、B社が社内作業を進めるためのフローも作成。社内外を問わず、ECサイトチームの作業を効率化することが大切だと感じました」。
ECサイト運用を担当して1年ほどで、成果が見えはじめる。フォーデジットが手掛けたECサイトの売上が平均1.5倍増となったのだ。さらに3年目の現在は、4倍近く増となったブランドもある。現在は、6つのブランドでグロースハックまでを担当。CXプラットフォームを使いたいというB社の要望に対し、フォーデジット社内に経験のあるグロースハッカーがいたからだ。少しずつ、しかし確実に、B社との関係が深まっていく。

真摯に積み重ねた歩みは
別の道をも照らす

ECサイトの運用と前後して、もうひとつ大きなオーダーが入っていた。MAツールにシナリオを組み込み、ダイレクトメールやメッセージなどでコンテンツを配信していく、全ブランド共通のマーケティングプロジェクトだ。企画・運営には複数の会社が参画しており、フォーデジットは、おもに情報整理とコンテンツ制作を担うことになった。
まず取り掛かったのは、対象8ブランド分のインプット。ブランドの基礎的な背景から現在の姿、今年プッシュしたい製品や売り方など、さまざまな角度から知識を入れた。それからMAシナリオを分解し、どのようなアウトプットをつくるか模索していく。
「さまざまな場所にある顧客データや購買データなどをMAツールに連携したうえで、どのようにアウトプットに紐づけていくのかを考えるのが、まず大変でした。各ブランドのやりたいことができるように、情報の網羅性も確認しつつ、コンテンツの詳細をすりあわせていく必要があるんです。ただ、各ブランドとの折衝では、これまでの厚いインプットが役立つこともしばしば。各ブランドの希望するトーンや発信の順番などがわかるので、私たちがブランドの窓口となって、他社とも折衝できたのです」。B社と同じ立場になるために積み重ねたインプットは、ここでも貢献につながった。

自分の引き出しを
じわじわと増やしていく喜び

B社からフォーデジットに寄せられる相談は、着実にその幅を広げている。そして、フォーデジットもまた、バラエティ豊かなスキルでその相談を打ち返してきた。
「先方指定のサービスを使えるグロースハッカーがいたように、フォーデジットには、さまざまな相談に対応できる経験や専門スキルを持ったメンバーがいるんです。私自身も前職に比べて、大きなクライアントの大きなプロジェクトに携わることが増え、面白い経験値を詰めています」。
ECサイトやCRM運用は納品して終わりではなく、継続する仕事だ。どうしたら『このままフォーデジットに頼みたい』と思ってもらえるか、つねに考えて行動していかなければならない。「大切なのは、会話をすること。B社内や業界の言語をできるだけ理解して、じっくりとコミュニケーションを取り、制作側としての意見を出していくんです。そうすれば、きっとまだこれからもB社のお役に立てる仕事が見つかるはず」。
B社へのさらなる貢献を願いながら、小山田は自身の新たな挑戦をも思い描く。「ずっと化粧品業界を担当してきたから、今度は別の商材もやってみたい。サイト運用だけでなく新規立ち上げにも関わりたいです。手がける分野やクライアントが増えた分だけ、新しく学べることが増えるんですよね。それが、社会科見学みたいですごく楽しいんです」と、微笑む。